介護業界でも見守りロボットや介護ロボット、介護記録のデータ化などAI活用が進んでいます。AI活用が活発になっている介護業界で新たに注目を集めているのが、スマート介護士と呼ばれる存在です。

スマート介護士とは介護業界に2019年3月から導入された新しい資格で、介護ロボットや介護センサーなどのAI活用によって介護現場の質の向上や効率化が図れる介護士のことを指します。公的な資格ではなく民間資格ではあるものの、これからAIを導入しようと検討している介護施設や事業所にとっては、介護ロボットの知識や技術を指導できる人材として重宝したい資格です。

スマート介護士のメリットは、業務を効率化することで介護職の人手不足による業務負担の解消が図れる点です。そのためスマート介護士の指導によって効率よく仕事を進められるのはもちろん、介護職1人1人の仕事の負担が軽減するので仕事の質の向上にも期待できるのです。その結果としてAIを導入しやすくAI活用の促進や離職率の低下につなげることができるなど、雇う側にとってもメリットが大きいところがポイントです。

資格取得のためには介護職としての経験が豊富でなければいけないという条件はなく、初心者でも取得しやすいようです。スマート介護士の資格を取得したい場合は、受験するための手続きをすれば複数の会場の中から最寄りの場所を選んで受験できます。スマート介護士はベーシックとエキスパートの2種類の資格があり、受験する際には併願することも可能です。今後も加速が期待される介護ロボットなどのAI活用とともに、スマート介護士の需要も高まると考えられます。